小さな恋の物語 *短編集*

 なんでみんなが下校していく中で数学準備室っていう人気のないところにいたのか。



 自惚れてしまっている俺に教えてほしいんだ…………。



 でも、この質問をすることによってまた佐藤を悲しませるような表情させてる俺は本当にダメだな。




「佐藤。嫌なら別に言わなくてもいいんだぞ?」



 悲しそうにしている佐藤についそう言った。



 でも佐藤は大きく首を横に振って「嫌じゃ……ないです」と呟いた。




「ずっと言わなきゃいけないって、思ってたんです。…………あの日の返事……」



 下を向きながらしっかりと言った佐藤の言葉に、胸が痛いくらいに騒ぎ始めた。