「お姉ちゃん!起きて!」
私の新しい1日はこの一言で始まった。
「うーん?誰ぇ?」
寝ぼけ眼な私は初めこの声は誰なのか分からなかった。
「お姉ちゃん!寝ぼけてんの?可愛い妹のミキだぞ!早く起きないと入学式遅れるよ!」
「ふぇ!もうそんな時間!?やばい!」
「やっと起きた。まだ全然平気だよ。てか朝ごはんできてるってさ。早く食べようよ!」
「なんだぁ。まだ平気なんだぁ。良かった。よし!目も覚めたし、朝ごはん食べますか!ってかミキ、さっき自分のこと可愛いって言った?」
「いや?言ってないよ?お姉ちゃんの空耳じゃない?」
「そう。ならいいんだけど。」
「それより!朝ごはん食べようよ!」
「そうだね。入学早々遅刻したらやばいし。」
『いっただっきまーす!』
「ふぅ。ごちそうさまでした。じゃ行ってきます!」
「いってらっしゃーい!」
私が今日から通う、私立菜の花高校は少し高めの丘の上にある。だから坂道を登るとききれいな桜の花が見える。