男装騎士~それから~




殺させやしない。





もうこれ以上、俺の犠牲にさせはしない。






そのために、死ねるのなら。
それが俺の罰なのだと。





潔く受けよう。







彼女を護るために、死ねるのなら。






一人の野党の剣を防いでいるうちに横から来た野党がユキを狙う。
俺は剣を手放しユキとその野党の間に滑り込んだ。








「っ!」







剣が、俺の脇腹を貫通する。
咳き込んだ口から血が噴き出す。



俺の血が、ユキの顔を赤く染めていた。