「俺には、できません」
「なぜだ?」
「・・・ユキの護衛なら、ユキ付きの騎士がふさわしいんじゃないですか?」
「フランか・・・。フランには、その日は俺の仕事を手伝ってほしいと思っているんだ」
レオさまと再び向かい合い、自分の気持ちを告げる。
「俺は、お前の力をかっている。お前になら、任せられると信じている」
「だからそれが・・・」
信じてなんていらない。
俺は、信用なんてしてもらう人間じゃない。
「それに、ユキがお前がいいと望んでいる」
「は・・・?」
「ユキの、望みでもあるんだ」
そろいもそろって、バカなのか。
俺がしたことを、本当に忘れたというのか?
俺は、恨まれて当然のことをしたのに。
こうして忘れられないのは、やはり、許されるべきではないと言われているみたいで。
「わかった・・・」
それでも。
俺はそれ以上断ることができなかった。


