なんで・・・。
なんであんなことを言ってしまったのか。
自分の中に芽生えてしまった想いを伝えるつもりなんかなかったのに。
あいつにとって俺なんて、最悪の男でしかない。
死の恐怖を味あわせた男なんて。
一度は殺そうとした女に、心が惹かれるなんて。
そんなふざけた話・・・。
気になって。
目が離せなくなって。
レオさまの事で傷ついているあいつを、放っておけなくなった。
「なにやってんだ、俺は・・・」
俺は、罪人。
罪を償うためにここにいるというのに。
普通に楽しんだり、喜んだりしたらいけない。
それなのに、この前あいつと甘味処に行って・・・。
楽しいと思っている自分がいた。
この時間がずっと続けばいいと。


