「でも、俺は、お前にひどいことをしたし、そんな事言う資格がないことはわかってる。だから、返事もいらない。見返りも求めたないから」
「カイ・・・」
「でも、俺がそう思ってることだけは、知っててほしい。話しくらいは、聞くから」
真っ直ぐなカイの言葉。
見返りを求めないとか、資格がないとか、カイらしい。
私は、なにも答えられず前を見た。
私の気持ち。
私は、レオの事が好きだった。
今も?
「あんたは、レオさまの笑顔を護りたいって言ったけど。俺も、あんたに笑っててほしい。あんたの笑顔を、俺は護りたい」
そんな風に思ってもらえること。
嬉しくないわけがないよ。
私の笑顔を、カイは守ってくれるって言ってくれた。
最近、カイの前で泣いてばかりだもんね。
心配、かけてしまったんだよね。


