フランも、ノアもグレンも、レオの事は触れないでいてくれてる。
いつも通り明るく接してくれて、それがすごく助かるんだ。
まだふっ切れたわけじゃない。
それでも、レオの幸せを願えるまでにはなったから。
「よし。じゃあ、お願いします!」
「お願いします!」
剣を構え、まっすぐフランを見据える。
フランの真剣な眼差しも私に向けられる。
ノアの合図で始まった手合せ。
剣の交わる音を響かせ、互いに攻防を続ける。
剣になれないと言ったフランだけど、もともとの素質はあるため、十分強い。
でも、剣で負けるわけにはいかない!
「はっ!」
フランの剣を薙ぎ払いすぐさま剣を突きつける。
喉元に突き付けた剣。
フランの瞳が見開かれた。
「ユキの勝利!」
「悔し―!やっぱ、剣でユキには勝てないや」
「剣はじめたばっかで十分すごいよ」
汗をタオルで拭う。
いい汗をかいた。
スッキリ。


