思ってるよ、ずっと。
仲間だって私はずっと。
「俺は・・・っ」
「カイは、罰としてここにいると思ってるかもしれない。本当は、こんなところいたくないかもしれないけどっ」
「いたくないわけ・・・」
「私は、カイの事許したいよ。カイに、自分を許してもらいたい。でも、私がいたら・・・私を見たら、思い出すでしょう?」
あの時の事を。
だからいつも悲しそうな顔をして。
「思いだすのは・・・、お前の方だろ?俺を見ると、思い出すんじゃないのか?あの時感じさせてしまった恐怖は、簡単に消えないだろ?」
「それでも、私は生きてる。カイだって、生きてるんだよ」
起きてしまったことはもうどうしようもできない。
負ってしまった傷は、負わせてしまった傷は、消えない。
そんなことは当たり前で。
「私はカイに笑ってほしい。幸せになってほしい」
「お前に幸せを願われる資格なんて・・・」
「カイ、もう許してもいいんだよ。王さまも変わったし、魔物もいなくなった。世界は、変わったんだよ。自分を、許してあげてよ」
いつかちゃんと言いたかった。
ずっと苦しんできたカイを、介抱してあげたかった。


