その手を見ると、それは幸治さんだった。
へ?
「こうやって」
と私と向き合ったままた私の浴衣の端を左右に広でた後、閉じて私に抑えるように言う。
両手に帯を持った幸治さんは、私に抱きつくように、私の背中から正面に向かって帯を回す。
幸治さんの息がかかるくらい近い。
私は顔が真っ赤になっていることに気づいた。
そして、私を反対に向かせると、後ろで帯を結び始めた。
「あーーー、診察するから、このままにしとくな。」
と言うと、真っ赤な顔をしている私を横にさせた。
帯をしていないから、下着まで見えそう。
幸治さんがゆっくり私の浴衣を開く。
肩にかかった浴衣を広げる。
うまく下半身が見えないようにすると、聴診器で胸の音を聴き始めた。
「大丈夫だな。」
と言い、今度は開いた浴衣を再び前で閉じた。



