未知の世界3


車がマンションを出てから、私はどこに行くのかわからないけど、車に乗っていることさえも楽しくてソワソワしていた。



そんな私を見た幸治さんが、




「そんなに楽しみにしてたんだな。」




という。




「だって、、、、初めての旅行。」




とつぶやくと、




「そうだな、生まれて初めてだな。この先、お前が医者になったら、なかなか旅行なんて行けないぞ。出張以外でな。」



え!!


そんなぁ。幸治さんとはこれが最初で最後になるかもしれないの??



と不安げな顔を幸治さんを見ると、



「そんな顔するな。またいつか行けるから。」



私の考えていることをお見通しだった。



車に乗って一時間が経ったところ、大きな宿の前で車が泊まった。