未知の世界3


ウィーン、という機械の音が頭の周りで鳴り続ける。






5分ほどたった頃、機械の音が止まった。






ここはどこだろ?検査してるって言ってたけど、何の検査だろう?




初めて受ける検査。





すると、目隠しされたまま、体が動く。






「はい、鈴木さん、検査は終わりましたよ。マスクを外しますね。  





このまま仰向けでいてください。」







と言われ、マスクを外されて目を開けると、大きな機械が頭上にあらわれた。





言われたとおりベッドで寝ていると、





「かなちゃん、お疲れ様。頭は痛くない?」






と進藤先生が現れて私に話しかける。






「だ、大丈夫です。」






あ、頭の検査?







あれ?寝る前に痛んだお腹、もうズキズキしない。





とお腹に手をやる。





「何事か理解できてないみたいだね。





今朝、回診に行ったら、かなちゃんのお腹の傷が開いていいて、傷は治したよ。




それから頭に大きなアザがあったから、どこかで頭をぶつけたんだと思ったんだ。





寝ていて意識は戻らないから、急遽検査をしたの。





今、脳外科の先生と検査結果を確認したら、異常はなかったよ。





ただ、もともと頭痛持ちだった?





よく頭痛があった?」






以前、入院していた時に頻繁に頭痛はあったけど、、、






風邪を引いてたり、体調が良くない時だったし、、、






「はい、もともと頭痛はありました。」






と答えると、







「偏頭痛かもしれない。痛いのに無理せず、かならず薬を飲むようにしてね。





脳神経外科にも通うようにね。






それから、アザはどうしてできたの?」





う、、、恥ずかしくて言えない。







すこしの間、なんて言おうか考えて、沈黙が流れた。






私の言葉を待つ進藤先生。






恥ずかしいけど言わないとね。






「実は、、、






昨日の夜、冷蔵庫の物をとろうとしたら、こけてしまって、、、」







「、、、」






拍子抜けしたかのような顔の進藤先生。





「ぷっ!






こんなに大きなアザを?僕はてっきり、部屋を抜け出して、階段でこけたんだと思ったよ。」





と、笑いながら話す進藤先生。






そんな、拭かなくてもいいのに。





自分の体を支えられなくて、こけちゃったんだから。






体力、、、やっぱり落ちてる。。。






そんなことを考えてしょげていたからか、進藤先生が、






「ごめんごめん。






リハビリもなしに立ち上がったから、バランスを崩したんだね。」






はぁーあ。


  



すごく疲れた。寝ていただけで検査は終わったけど、熱が下がってないから、体がだるい。