未知の世界3


その日の研修後、私は進藤先生と約束通りに、処置室へ行き、吸引をした。





そして今日、患者さんを追っかけるために走ったことを伝えた。




すると進藤先生は、嬉しそうな顔で、



「初めてだね。ちゃんと話してくれたの。」




と言う。




そういえばそうかも。ただ、今日のことはなんとなく報告したつもりだったけど、過去にこんなことはないことに気づいた。





吸入が始まった。




「ゲボゲボゲボ!!!!!ゲボゲボゲボ!!!!!」




やっぱり、走ったせいもあって、咳き込みが激しい。




吸入を終えると、今日1日、どっと疲れが出てきた。




そんな様子を見ていた進藤先生が、幸治さんに連絡をしてくれて、私は小児科研修初日に、幸治さんの車で帰った。