「診察しようね。」
と優しく幸治さんがいっちゃんに話しかける。
いっちゃんはぐったりしている。発作で疲れたようだ。
「しばらくベッドの上から降りないようにね。」
と聴診を終えた幸治さんが、いっちゃんの頭を撫でながら話す。
「お姉ちゃんに本を読んでもらうのは?」
といっちゃんが幸治さんに聞く。
幸治さんは私をチラッと見てから、
「いいよ。」
と言うと、いっちゃんは
「やったぁ!」
とはしゃいだ。
私達はいっちゃんを寝かすため、ベッド離れた。
それから私は、心臓病の女の子の検査に付き添うため、部屋をでた。



