未知の世界3


402号室。




ここは4人部屋。



喘息持ちの小学校低学年の男の子と女の子がいる。



それから心臓病の女の子に、生まれつき糖尿病の男の子。



みんな生まれたときから、それぞれの病気と闘っているみたい。






「お姉ちゃん、絵本を読んで。」




喘息持ちの女の子、あだ名はいっちゃん。



「いいよ。じゃあ、ベッドに座って。」




まるで保育士だけど、それでも楽しい。




絵本を読み終えると、いっちゃんが我慢していたのか、




「ケホッ、、、、、、ケホケホ。」




と小さく咳き込み始めた。



「ゲホホホホ、、、、、」




私はいっちゃんの咳き込みが激しさを増したので、すぐナースコールを押した。



「いっちゃん、大丈夫だよ。」



と言い、優しく抱きしめる。




いっちゃんは少しずつ落ち着始めた、402号室の担当の幸治さんが来たときには、咳は止まっていた。