未知の世界3


病室へ入ると、私が抜け出したままになっていた。





「ベッドに横になって。服あげて。」





と言われる。






私が脱走したんだから、しょうがない。





と観念して、服を上げる。






進藤先生がベッドの前の椅子に座りながら、聴診器を耳に当てる。






右手に聴診器を持って、私に近づく。






ビクッ!







やっぱりダメだ、、、






怖い。







進藤先生が切れてるからじゃない。






怖い。男性が怖い。






私は涙が止まらずに出てきてることに気づいた。







「逃げ出したのが悪い。」






って言われてるけど、そんなことよりも、ただ触られているのが怖い。






それでも脱走した私がいけないんだから、と自分に言い聞かせた。







体の震えが止まらない。






手先ももしかしたら、顔も震えてる気がする。






「そんなに怖い?」






その震える様子を見て、進藤先生から尋ねられた。






言葉が出ない。