未知の世界3


「かなちゃんの吐き気は、風邪でも胃炎でもないと診断してる。






精神的なものじゃないかな?






何か考えてることがあるんじゃない?」






進藤先生、きっと分かってるはずなのに。





私が幸治さんのことを考えてるって、、、





私は黙ったまま俯いた。      






話したところで、何も変わらない。



  


ん?






ズキッ  






痛い。






私左の下腹に手を当てた。






少しするとおさまっていた。






それを見ていたのか、進藤先生が、





「お腹、痛む?少し触るよ。」





と私のお腹に手を伸ばした。






嫌っ!!!





やめて!!!!





私は瞬時に布団を頭まで被った。





大丈夫だから、触らないで!






そういいたかったけど、静かにしていた。






「かなちゃん、大丈夫だよ。






顔を出して。苦しくなっちゃうよ。」





と言われ、恐る恐る顔を出した。






「お腹は痛むの?」





私はすぐに顔を左右に振った。




触られるくらいなら、我慢する。





「、、、、、分かった。






もしいたむようなら言うんだよ。」






私の顔をじっと見つめる進藤先生。





どうせばれてる。






でも、絶対に言わないから。






少しすると、先生も看護師さんも出て行った。







幸治さん、本当にどうしたんだろ、、、






と再び幸治さんを思うと、再び腹痛が襲ってきた。