未知の世界3


「また熱が上がって来たから、点滴で熱を下げるね。栄養剤も入れておくけど、水分は少しずつ口から摂るようにできるだけがんばろうね。





また気持ち悪くなったら、遠慮せずにナースコールしてね。」





私の腕に刺さった点滴の量を調整しながら、進藤先生が言う。





なんとかうなづく。






あれかや熱で気付かなかったけど、私、運ばれてきてから幸治さんに会ってない。






私、また嫌われちゃったのかな。






そうだよね。






だって、私が幸治さんを突き放すようなことをしたんだから、、、





幸治さんを想うと、悲しくなってきた。






涙が止まらない。





「、、、くっ、、、え、、、、くっ、、、」





必死に声が出ないようにする。





「ひっ、、、、、はぁ、、、、ひっ、、、、はぁはぁはぁ」






呼吸がっ、荒く、、、なってきた。






「はぁはぁはぁ、、、はぁはぁはぁ、、、」





苦しっ!







「かなちゃん、大丈夫だよ。




ゆっくり息を吐いてーーー。吸ってーーー。」







進藤先生の指示に合わせて呼吸をする。






「おえっ!





うっ、、、、ぉえっ!!!」






もう、何も出ない。


 



それなのに、苦しい。





  
なんで?さっき吐き気止めじゃなかったの!?






「ぉえっ!」






部屋にいた看護師さんに背中をさすられる。





目の前の容器に戻そうとするけど、何も出ない。





口中は胃液で苦い。





「はぁはぁはぁはぁ。」






落ち着いてきた。




私の体、一体どうなってるの?