背中をさすられながら、 「かなちゃん、部屋を移動しようか?容器があるからそこに戻そう。」 と進藤先生が後ろで言っている。 少しでも体を動かせば、また吐き気に襲われそうで、私はトイレにしがみついた。 そこから10分ほど、トイレから離れられないでいた。 少し落ち着くと、進藤先生と看護師さんにトイレから引き離されるように体を引っ張られ、車椅子に座らされた。