英語の授業が終わると、私は名前も知らない人たちに囲まれていろいろと質問をされた。


ややこしくなっても嫌だから、私は付き合ってないという事実だけを伝えた。


対して藤くんはなぜか胴上げされている。


しかも本人は満更でもなさそうだった。




放課後になってすぐに、私は玄関へ向かった。


学校の後まで絡まれたらたまったもんじゃない。


スリッパを下駄箱に揃えて入れていると、すごい勢いで数学係の人(いちいちめんどくさいからA子にしよう)が階段から駆け下りてきた。


「ちゃっかり逃げないでよね!」


A子はどうも私に因縁があるらしい。


「逃げるっていうか、帰るだけ」


私がそう言うと、


「それが逃げてる! さあ、こっちにこい!」


A子に手を引っ張られて、またスリッパに履き替えて仕方なくついていくことにした。


屋上にいくための階段のところに、三人待っていた。


A子含めて四人いる。