どうしてわたしはいつも人とちがう風でありたいと思うのだろう。
そう思わなければどれだけ楽なことか。
プライドを捨てられたらどれだけ楽なことか。
でも仕方ないじゃない。
他人になめられたくなくて、自分にアドバンテージもなければ自信もないわたしが身を守る方法なんて、見栄という鎧をかぶるだけだった。
だけど、いくらそんなことしたってダメなやつは何やってもダメなんだ。
顔がかわいくて、愛嬌があって、オシャレで…
女の子はすぐに相手の本質を見抜くから。
みんなそう。わたしだってそう。
もともと何ひとつ持っていないやつがいくら頑張ったってダメなんだよね。
そう。どれだけ頑張ったって…
目が大きくなくちゃ、鼻が高くなくちゃ、髪の毛がサラサラじゃなくちゃ
誰のアクセサリーにもなれない。
どうしてわたしの隣の子にだけ話しかけるの?
どうしてわたしのこと見えないみたいに素通りするの?
それならいっそ悪口のひとつでも言ってくれたらいい。
だったらボコボコにしてやれるのに。
みんな涼しい顔して。
おとなしい顔して。
誰のことも嫌ってませんよって顔して。
ちゃんとわたしには話しかけないんだから。
笑っちゃう。
見栄を張りすぎた顔は、今でもクセがついたように学校では強ばってる。
プライドが邪魔をしている。
だけどもう後戻りはできない。
したところでって話。
人と同じでいい。
そう思ってるつもりでも、悔しくて捨てきれないプライド。
作りすぎて…
戻って、また違うところにいって、また戻って。
もう本当のわたしがわからない。
わたしは弱虫だ。
自分で首をしめているんだ。
やり直したい。
新しい場所で…
『一事が万事』って聞いたことあるな…。
新しい場所で…
新しいわたしになんてなれるのかな?