お酒とふたり




相変わらず
彼女はやたら幸せそうにちょっとずつ酒を飲みながら
話しを続ける。


聞いてみると
どうやら同僚が結婚するらしい。



「いやー、
いつの間にそんな....全然気づかなかったなぁ。でも幸せそうで
うらやましくなっちゃうよ」




うっとりしたようにそう言うと
じっと顔を覗き込んでくる

焦点はあっていないようで

ふんっ

と鼻で笑った。




もう耳の裏まで真っ赤にして
少しだけフラフラしているようだ。



大きく甘い黒目は艶やかで
はっきりと自分の顔を映している