「い、イザリナよ。」 落ち着いたはずなのに、また声が震えてしまった。 彼…バステトを直視できない。 「ふうん、イザリナか。」 まさか答えるとは思わなかった、と彼はと笑う。 どういうことだろう。聞かれたのだから答えるのは当たり前だと思ったのに。 顔に出ていたのだろうか、 「いや、仮にも一国のお姫様だろ、あんたは。」 少しあきれた顔をして、こちらを見てきた。 「あ…。」 教えない方が、よかったのだろうか。