自らの執事であるナキヤを必死に落ち着けようとするイザリナ。

しかし、元はといえばイザリナが原因でナキヤは激昂しているのである。

そう簡単には収まらない。


「本当に分かっているのですか!十八の誕生日、その日の夜会にて、姫様はご自身の結婚相手を決めねばなりませぬ!」

「そのためには、教養、作法などありとあらゆることを学ばねばなりません!部屋の窓から抜け出して、街へ行っている暇などないのです!分かりましたか!」

「分かったわ…」

「では、身支度を整えてお待ちください。一時間後に家庭教師とともに参ります。」


言い終えたナキヤは、イザリナに一礼して部屋から出て行った。