恋愛ケータイ小説倶楽部



***


夕暮れ。


沈みかけの夕陽の中、私は先生と一緒に学校の近くの駅へと行くため川べりを歩いていた。


白線も書かれていない、車一台通れるくらいの田舎道。


いつもの街並みがオレンジに染まり、二人の影が長く伸びる。


見慣れたはずのいつもの景色が、先生の横だといつもと少し違って見える気がした。


少し胸をドキドキさせながら、横を歩く先生の横顔をチラッと盗み見た。


すると、思いっ切り目が合った。


ーードキッ


私は急いで目を逸らす。


先生はこうやって生徒と気軽に帰ってるけど。


他の人に見られて大丈夫なのかな?と少し不安になってきた。


でも、そんなこと先生は特に何も思っていない様子だった。


思っていたらこんなに気軽に一緒に帰る?なんて言わないか……


そう考えると何だかわたしばっかり意識しているような気がして、何だか悔しい気持ちになった。