恋愛ケータイ小説倶楽部

しかし、それを阻止するかのように先生は私のケータイを上へヒョイっと持ち上げる。


「え?」


私は上に持ち上げられたケータイを取り返そうとさらに手をかざすが、そのさらに上と上げられ見事に空を切った。


先生の顔を見ると、何やら含み笑いをしてる。


なに、このいたずらっ子のガキンチョみたいなヤツは。


「…何してるんですか?返してください」


「椎名が書いてるケータイ小説、俺読んでみたんだけど」


「……!?」


私の……書いてる……


って、あの小説読んだの!?


私は顔の熱が上がっていく音が聞こえるような気がした。