恋愛ケータイ小説倶楽部

担任の大川先輩は国語教師だ。


私たちのクラスの授業の現代文も担当している。


と言っても、私は授業中寝てばっかりなんだけどね。


私は先生の後へ続いて国語科準備室の中へと足を踏み入れた。


そこは古い書籍が壁面にズラッと収納されていてちょっとした図書館みたいだ。


もちろん人は誰もいない。


「じゃあ、これを…」


そう言って先生が取り出したのは、私のケータイ電話。


「あ……ありがとうございます」


こんなにすんなり返してくれるなんて、見つかったのが先生で本当に助かった、と心の中で思いながら、私はそれに手を伸ばした。