「あれ、椎名…?」


その声に俯いてた私は頭を上げ、目を丸くした。


「え…なんで……」


私はびっくりすることしかできなかった。


だって、そこには大川先生の姿があったから。


「どうしたんですか?」


「いや、ここで打ち上げしてるから先生も来てー!って言われたからさ。一応顔出そうかと思って」


「そうですか」


思えばあれから……私が告白してフラれてからこうやって2人で話すのは初めてだった。


もっとぎこちなくなるかと思っていたけれど、思ったよりも自然に話せてる。


先生が気を遣ってくれてるのかもしれないけど。


それか、もしくは先生の中では私の告白はなかったものにされているのかもしれない。