「ごめんね〜遅くなってしまった。ってあれ?恵梨香は?」


沙也加が頭をかきながら長谷川くんと入れ替わるようにこっちに戻ってきた。


「恵梨香なら京ちゃんの応援に行ったよ。……うちらも行く?」


「う〜ん」


沙也加は唸りながら考えたのちに、


「私たちは男子バスケ応援しよ?」


と言った。


「でも瀬戸くんもう試合終わったでしょ?」


「我がクラスの王子様の応援をしなくちゃでしょ?」



そう言って、目の保養、目の保養、と沙也加は浮かれていた。


でも、私もさっき長谷川くんから見ててって言われたから、男子バスケの試合を見ていたいっていうのもある。


京ちゃん、ごめんなさい。


今度美味しいお菓子あげるから許してください。



「あ、みきちゃんだ!」