恋愛ケータイ小説倶楽部

するとその真ん中で座っていた大川先生よりも周りにいた女子が私の存在に先に気づき、鋭い目つきで睨んできた。


え、なに?


私、何か悪いことした?


「おー、来たか」


大川先生は椅子から立ち上がった。


「つーことで、お前らそろそろ帰れよ〜俺は今からちょっと用があるから」


「えー!じゃあ、また来ますから勉強教えてくださいね!」


そんなことをキャピキャピと言いながら、女子生徒3人衆は私の前から立ち去る。


しかし、私とすれ違う時も睨みをきかせてきた。


なにこれ。


めっちゃ怖いんですけど。


先輩かな……


「よし。じゃあ、行くか」


「へ?」


私はキョトンとした。


ここから何処かへ行く必要性ってあるの?


「ここじゃいろいろとまずいだろ」


「あ、」


そっか。


確かにケータイ没収したこと、チャラにしてくれようとしてるんだからそりゃこんな公の場で渡してたらまずいか。


「ちょっと国語科準備室に行こうか」