恋愛ケータイ小説倶楽部

「……なんだそれ」


先生は私の頭を触っていた手を止め、頭から下ろした。


「だって私、あの雨の日……先生と……古賀先生が車に乗ってたの…見たんです」


「雨?………あぁ」


先生は初め私の言ったことにピンときてなかったようだったが、思い出したようだった。


「あれはたまたま会ったから乗せただけだよ」


「……本当ですか?」


「本当。なんでそんな嘘つかないといけないの?」


「……そうですか」


「……もしかして、それが悩み?」


「え、いや、ち、違います!ただこの前見たので気になっただけというか……!」


私は先生に気づかれたくない一心で慌ててブンブンと手を横に振る。


「変なヤツだなー……って、そろそろも暗くなってきたな。夜景、見るか」