恋愛ケータイ小説倶楽部

すると先生はフッと笑みをこぼす。


「やっと笑った」


「え……?」


私は先生の言葉に驚き、先生を見つめた。


すると先生は切れ長の綺麗な目を細めて言った。


「何か今日ずっと泣きそうな顔してたから」


先生……気づいてくれてたんだ。


それが何だか少し嬉しくて、私は下唇をギュッと噛み締めた。


「……悩んでることがあれば言えよ?」


そう言って、また先生は優しく私の頭をポンポンと優しく触る。


「自分の気持ちなんて黙ってたら相手に伝わんないだろ?」


「………」


「なんかあったなら……言えよ」


「………」


「まぁ、人に言えない悩みもあるからな。無理には聞かないけど……ストレス溜め込むとハゲるぞ」


なんて冗談っぽく言って、先生はまた意地悪に笑ったけど。


私はその冗談にうまく返すことができなくて、無言になってしまった。


そして覚悟を決め、自分の掌をギュッと握り締めた。


考えるだけで胸が張り裂けそうになって心が押し潰されそうになっていた……あのことを口に出した。


「……先生は古賀先生と付き合ってるんですか?」