恋愛ケータイ小説倶楽部

何か気になることがなくはないけど…


「ま、いっか」


電話をリビングまで返しに行くと、お母さんが「大川先生ってイケメンだよね〜」とまるで女子高生のようにキャピキャピしていた。


あの表情からみるに、お母さんに学校でケータイ没収されたこと言わないでくれたんだよね……？


お母さんはもともと私がケータイ持つことに反対をしていた。


でも私はどうしても欲しくて欲しくて。


お願いしてそのために勉強も頑張って、ようやく私はケータイを持てるようになった。


もし学校でケータイが没収されたなんてことがバレてしまったら……


たぶんケータイは一生私の手元に戻ってくることはないだろう。


そう考えると、あっさりケータイ返してくれるって言ってるし。


なんだかんだで大川先生って若いだけあって話が分かる教師なのかも。


見つかったのが大川先生で不幸中の幸いってやつだったのかな？


私はこの時までは


そんなふうにしか考えていなかった。