「……あの、奥さんは?」 それは当然の疑問。 会社行事の飲み会にも絶対来ない芹沢くんが、この時間帯にいることだけでも奇跡なのに。 芹沢くんは私の質問に、首を少しだけ傾けて「いこう」と、だけ言うと、駅にむかって歩きはじめた