それ以上、言葉は続かなかった 芹沢くんが何か言葉を発することもなく、私はその後ろについて事務所から出た 裏口にでて、施錠する芹沢くんを後ろから黙って眺める いつの間にか伸びていた身長。 無造作だった髪も、今では清潔感のある髪型になっていて、変わらないのは眼鏡くらい。 広くなった背中がたくましく見えて、あの教室でいつも眺めていた姿かたちはもうどこにもない