退院した翌日、マンションの自分の部屋に戻りました。
両親は傷を負った私を心配し、一人暮らしをやめるように言ったけど……
「ダイジョーブだって!お姉ちゃんにはレイさんがいるんだから!」
…まさか、隣に住んでるとは話せず、ルナの言葉に顔を引きつらせたままここへ戻った。
あのお願いをした日から二週間、礼生さんには会ってない。
漫画を再開したとは聞いたけど、どんな話を描いてるのかもさっぱり分からないでいた。
部屋の中から、隣の物音を確かめてみました。
カタ…とも音はせず、修羅場にでも入ってるのかと思いながら、外へ出てみた。
いつもと変わらない玄関風景に惹かれながら、彼の部屋の前まで近づきました。
インターホンを押すべきかどうすべきが悩み、表札を見て気づいた。
「えっ…⁉︎ 木場……⁉︎」
ポカン…と見慣れない苗字に見入ってしまった。
私が入院するまでは、確かに『OGATA』という表札だった筈なのに。
(まさか…礼生さん……内緒で引っ越した?…)
そんな話は、アシさん達からも聞いてませんでした。
何処へ行くとも行ったとも聞いてない。
唖然…としたまま立ち尽くし、こんなことをしてても埒があかないと気づいた途端、部屋に走り込みました。
病院から持って帰った礼生さんのマンガをバッグに詰め込んだ。
傷を隠すために巻いて帰ったストールを首に巻き直し、部屋を出る。
今、私が行ける場所と言えば、あそこしかありません。
両親は傷を負った私を心配し、一人暮らしをやめるように言ったけど……
「ダイジョーブだって!お姉ちゃんにはレイさんがいるんだから!」
…まさか、隣に住んでるとは話せず、ルナの言葉に顔を引きつらせたままここへ戻った。
あのお願いをした日から二週間、礼生さんには会ってない。
漫画を再開したとは聞いたけど、どんな話を描いてるのかもさっぱり分からないでいた。
部屋の中から、隣の物音を確かめてみました。
カタ…とも音はせず、修羅場にでも入ってるのかと思いながら、外へ出てみた。
いつもと変わらない玄関風景に惹かれながら、彼の部屋の前まで近づきました。
インターホンを押すべきかどうすべきが悩み、表札を見て気づいた。
「えっ…⁉︎ 木場……⁉︎」
ポカン…と見慣れない苗字に見入ってしまった。
私が入院するまでは、確かに『OGATA』という表札だった筈なのに。
(まさか…礼生さん……内緒で引っ越した?…)
そんな話は、アシさん達からも聞いてませんでした。
何処へ行くとも行ったとも聞いてない。
唖然…としたまま立ち尽くし、こんなことをしてても埒があかないと気づいた途端、部屋に走り込みました。
病院から持って帰った礼生さんのマンガをバッグに詰め込んだ。
傷を隠すために巻いて帰ったストールを首に巻き直し、部屋を出る。
今、私が行ける場所と言えば、あそこしかありません。