「ジイさんの図書館へ行って、書いてあるコメントを読みながら、作品に合った本を探しだした。それを読んで、漫画に使えそうな部分を絵にしたような気がする…」
言葉はパクらなかった。
著作権問題だって発生するし、それでは俺の漫画でなくなるから。
「サイテー…」
彼女がそんな言葉を吐いた。
自分の好きな本を、そういった形で使われたのが嫌だったんだろう。
「…そうだ。最低なんだよ。俺のマンガは……」
今更否定なんかしない。
俺のマンガには中身がない。
自分が実際、体験した訳でもなければ、経験したことでもない。
全てが空想。
そこに流れてる心情は、全部、本の中から汲み取ったもの。
「そんなマンガ読まされる読者は可哀相だろ⁉︎ …リリィが読者でも、読みたくないよな?」
断定的な聞き方をした。
彼女は迷うような素振りをして、口重く答えた。
「私は…マンガに興味がありませんから、どんなのが面白いのかも分かりません。…絵よりも活字の方が面白いと、心底思ってる人なので……」
言い過ぎてごめんなさい…と小さな声で謝った。
悪くもない彼女の言葉には、続きがあった。
「…だけど…礼生さんのマンガには興味があります。最近のじゃなくて、本から拾ってた頃のとか、デビューしたての頃のとか……」
言葉はパクらなかった。
著作権問題だって発生するし、それでは俺の漫画でなくなるから。
「サイテー…」
彼女がそんな言葉を吐いた。
自分の好きな本を、そういった形で使われたのが嫌だったんだろう。
「…そうだ。最低なんだよ。俺のマンガは……」
今更否定なんかしない。
俺のマンガには中身がない。
自分が実際、体験した訳でもなければ、経験したことでもない。
全てが空想。
そこに流れてる心情は、全部、本の中から汲み取ったもの。
「そんなマンガ読まされる読者は可哀相だろ⁉︎ …リリィが読者でも、読みたくないよな?」
断定的な聞き方をした。
彼女は迷うような素振りをして、口重く答えた。
「私は…マンガに興味がありませんから、どんなのが面白いのかも分かりません。…絵よりも活字の方が面白いと、心底思ってる人なので……」
言い過ぎてごめんなさい…と小さな声で謝った。
悪くもない彼女の言葉には、続きがあった。
「…だけど…礼生さんのマンガには興味があります。最近のじゃなくて、本から拾ってた頃のとか、デビューしたての頃のとか……」