『…はい…』
椅子から立ち上がった彼が、頭を抱えるように抱きしめた。
右手で髪を触り、何度も何度も名前を呼んでくれる。
見たこともない涙を流し、濡れた眼差しで、私のことを見つめた。
「……好きだった……ずっと……」
彼の言葉に涙が溢れた。
その言葉を聞きたくて、私はここに戻ってきた。
『……私もです。礼生さん……私も…あなたが好きです……』
言い残した言葉があった。
これを言いたくて、戻ろうと思った。
音は出なかった。
口先で喋る私を愛おしそうに眺め、彼が私に抱きついてきた。
首に手を回した。
握りしめるシャツの匂いを嗅ぎながら、この香りに満たされることを夢見てたんだ…と気づいた。
「礼生さん…」
幸せな時間に満たされた。
恋の時間が動きだす。
やっと…その時が来た……。
力が緩められ、礼生さんの手が、アゴを触った。
ドキドキしながら、為されるがままを受け入れる。
親指がアゴを押し上げ、彼の吐息が近づいた瞬間……
怖くて、ぎゅっ…と目を瞑った。
少し…震えてしまった。
彼はそんな私の手を包み、そっと唇を頬に押しあてた。
驚いて目を開ける。
照れた彼の眼差しが、目の前にあった。
「…そんなに怖がるなよ…食ったりしないから…」
反対側の頬にもキスされた。
頭を抱きかかえたまま、額や鼻にもキスをする。
やらかくて、優しい。
今までの礼生さんとは、思えない感じだった。
「……もういいか?」
心構えを待ってた彼が囁いた。
頷いて目を閉じる。
包まれた頬の温もりを感じて、ドキドキと胸が震えたーーーー
椅子から立ち上がった彼が、頭を抱えるように抱きしめた。
右手で髪を触り、何度も何度も名前を呼んでくれる。
見たこともない涙を流し、濡れた眼差しで、私のことを見つめた。
「……好きだった……ずっと……」
彼の言葉に涙が溢れた。
その言葉を聞きたくて、私はここに戻ってきた。
『……私もです。礼生さん……私も…あなたが好きです……』
言い残した言葉があった。
これを言いたくて、戻ろうと思った。
音は出なかった。
口先で喋る私を愛おしそうに眺め、彼が私に抱きついてきた。
首に手を回した。
握りしめるシャツの匂いを嗅ぎながら、この香りに満たされることを夢見てたんだ…と気づいた。
「礼生さん…」
幸せな時間に満たされた。
恋の時間が動きだす。
やっと…その時が来た……。
力が緩められ、礼生さんの手が、アゴを触った。
ドキドキしながら、為されるがままを受け入れる。
親指がアゴを押し上げ、彼の吐息が近づいた瞬間……
怖くて、ぎゅっ…と目を瞑った。
少し…震えてしまった。
彼はそんな私の手を包み、そっと唇を頬に押しあてた。
驚いて目を開ける。
照れた彼の眼差しが、目の前にあった。
「…そんなに怖がるなよ…食ったりしないから…」
反対側の頬にもキスされた。
頭を抱きかかえたまま、額や鼻にもキスをする。
やらかくて、優しい。
今までの礼生さんとは、思えない感じだった。
「……もういいか?」
心構えを待ってた彼が囁いた。
頷いて目を閉じる。
包まれた頬の温もりを感じて、ドキドキと胸が震えたーーーー

