恋する時間を私に下さい

(だったら、描くのをやめれば良かったんじゃないの⁉︎ …売れる為にマンガを描き続けるなんて、礼生さんらしくもない…)

プライド高そうに見えてたのに、そうまでして売れたかったんだろうか。
描きたくもない漫画を描いてまで、有名でいたかったんだろうか。


私の為に描いてた…と、コウヤさんは言ってた。
あの部屋に来るのを待ってた…とも……


(ホントに…?)

礼生さんの寝顔を見ながら問いかける。
本人の口から聞かない限り、何も信じれない言葉だけど…。

(私のこと…好きなの…?初めてあの部屋に入れた日から、ずっと……?)

あくまでも、コウヤさんの憶測にしか過ぎないとは分かってる。
妙な嫉妬心から出た妄想も混じってるとは思う…。

だけど……
もし、ホントにそうなら……

(嬉しい……夢みたい……)


自分が想う相手が、自分のことを想ってる。
同じ想いでいてくれる人がこの世にいて、他の誰でもない私のことを好きでいてくれる。

(それが叶ったら……これから先もずっと……レイさんのことを守ってくのに……)


「早く目が覚めて…。そして、その口で言って欲しい…。私のことを…どう想ってるのか……」


動きだして…!と心から願った。
時間が止まったままの彼では、声を聞くこともできない。

このまま意識が戻らなければ、病院へ行くことになってしまう。

「起きて…礼生さん…」

下手に呼びかけてはいけないと言われた。
でも…起きてくれないと、離されてしまう…。