「あ〜…せやせやイスズ
お前、膝だいぶヤラカシてるから
今度ちゃんと病院行けや?」
『うん…
(はぁ…またなんて言われるか)』
「歩けるか?」
オオカミの言葉に
イスズは床に足をつける
『まぁ、立つぶんにはなんとか…
でも若干痛みはあるかな』
「んなら……ほいっ」
『え…ちょっ;!』
いとも簡単にイスズを持ち上げるオオカミ
そのまま保健室を出て行き
正門に停めてあるバイクまでイスズを運んだ
「ほら!」
『ありがとう…って
オオカミ、バイク持ってたんだ』
「バイク、車は男の象徴や!」
『なにそれ…』
「ほな、行くで〜よう掴まっときやー!」
ブロロロロ__!!!
バイクのエンジンをかけた
ブンーブンブンブーーーーン__!
外はもう周りが
見えないくらいの暗さになっていた
雨は上がり少しアスファルトの匂いが鼻につく
そんな2人が乗るバイクの光だけが
どんどん小さくなっていった……………


