闘争少女【後編】完





「あ〜…せやせやイスズ
お前、膝だいぶヤラカシてるから
今度ちゃんと病院行けや?」


『うん…
(はぁ…またなんて言われるか)』


「歩けるか?」




オオカミの言葉に
イスズは床に足をつける




『まぁ、立つぶんにはなんとか…
でも若干痛みはあるかな』


「んなら……ほいっ」


『え…ちょっ;!』





いとも簡単にイスズを持ち上げるオオカミ




そのまま保健室を出て行き
正門に停めてあるバイクまでイスズを運んだ






「ほら!」

『ありがとう…って
オオカミ、バイク持ってたんだ』

「バイク、車は男の象徴や!」

『なにそれ…』

「ほな、行くで〜よう掴まっときやー!」






ブロロロロ__!!!


バイクのエンジンをかけた



ブンーブンブンブーーーーン__!



外はもう周りが
見えないくらいの暗さになっていた




雨は上がり少しアスファルトの匂いが鼻につく





そんな2人が乗るバイクの光だけが
どんどん小さくなっていった……………