頭に”?”を抱えながら
イスズの後につづき歩くオオカミ
今2人が歩いている場所…
そこはおなじみの2年の廊下だった
「なんや?こんなとこ来て…」
『ちょっと……』
と、言いながら
どんどん奥の方へと進んでいく
「おい、そっち行き止まりやで?」
イスズの予測不可な行動に
オオカミの頭には”?”ばかりが増える
すると1番奥の大きな壁に見える扉の前に
イスズは足を止めた
スッ__
小さな掌をその扉に重ねる
『オオカミはこの扉の秘密を知ってる?』
「は?この扉ってただの壁やろそれ…」
何を言いだすのかといわんばかりに
オオカミは少しイスズを馬鹿にした
『じゃあ…話を変えようか……
もし、この扉の”向こう側”があったとしたら
それが私が通う聖華女子学園と
繋がっていたとしたら…どうする?』
「そんなアホな…
こっから向こう側が繋がってる…
そんなわけけないやろ?
何言いだすねん(苦笑)」
『私、”向こう側”の生徒だから
試してみたんだよね…
この扉が開くのか……そしたら…』
「……………;」
イスズのその言葉にオオカミは息を呑んだ
『開かなかった……
ビクともしないくらいにね
でも南京錠で固定されていたのを
私はこの目で見た…だから
この扉には秘密がある…絶対に』
「(なんちゅう女や…;)
ほな、イスズはこの扉の秘密も含め
今のテッペン争いに参戦してっちゅーわけか」
『まぁ…そんなとこ
てかそろそろ時間だ…オオカミ
わざわざありがとう。
ここから私一人で行く、それじゃ』
と言って
オオカミの横を通り過ぎていった


