闘争少女【後編】完







『それじゃあまたね、今朝はありがとう
学校遅れないようにちゃんと行くんだよ?』









向かう合うように
イスズは背の高いシロを見上げながら
そう言葉をかけた


そして繫がれた手が離れる










『じゃあね……』

「…………………」









イスズは喋るが門についてからは
一言も話さずにいたシロ離れていくイスズを
ただ見つめることしかしない



はず………だった。










「あ、イスズ待って……忘れもん」

『へ?、なんかあったけ?』

「こっちこっち」









手で”おいでおいで”と手招きをするシロ




そんなシロに疑いもなく
また元の場所にイスズは足を運ばせ近づいた








『なに?
私なんか落と…しっっ!ん…』









その瞬間唇に柔らかいものがあたる感触がした



最初はなにが起きたのかと
頭が真っ白になったイスズだったが
だんだんと身体中が熱くなってくのがわかった









『!!(騙された……)』

「( 鈍感のイスズには
ここまでしないとわかんねーからな )」









シロにキスされているのが
周りの登校中の生徒達によって見られる







もう黄色い声が耳に響く







そして離れた唇、お互い目が交じり合う