誰かに聞かれて不味いことではないが
人気のいない体育館裏の倉庫にイスズ達は居た
『で、みんなはどこまで知ってて
どこまで知らないの?』
「イスズも知ってる通り
シロは滅多に俺たちの教室には来ない
それは予想の範囲内で
今までなんとも思っちゃいなかった」
「でも3日前くらいから
シロにいくら電話しても音信不通なんだよ」
「電話に出れなくても
何かしら向こうから連絡が来てた…
でもこの3日間と今日
未だに音沙汰なしだ………」
「だから……俺たちっ;
疑ってんだ、シロのこと…
まだ確信じゃねーけどよぉ…」
最後に喋ったアカツキの”疑う”の言葉に
イスズは眉を動かした
『何を疑ってるの……』
「シロが…っ;ここの……」
よっぽど口にできないのか喉がつまるアカツキ
他の3人も若干、俯き加減だ
と、その時
違う声と信じられない言葉が
イスズの脳裏を支配した
「それは……
アイツがここのテッペンだからだよ」
『!!!』
振り返った先にワシタカの姿があった
そしてこっちに近づいていき
イスズの目の前で立ち止まった……


