『シロ……?』
振り返ったシロの顔は
一瞬、苦悶な表情を浮かばせるが
それはすぐに消え、穏やかな表情を見せる
「俺の役目は終わりってこと
イスズ、良くここまで頑張ったよ……
まさか本当にここまで
やるとは思ってなかったけど(苦笑)
もう俺が居なくても
大丈夫だ……だから、後は任せた」
『………………………』
そう言ったシロは足を踏み出し
イスズの横を通ると
頭を優しく撫でそのまま歩き出した
イスズは何も言い返す言葉が出なかった
何か言わなきゃ…と
言いたいこと聞きたいこと沢山あるのに
喉まで来ている言葉は
イスズの口から出ることはなかった…
この後、数分して
アカツキ達が待つ土手の草むらまで戻り
何事もなかったようにシロは平然としていた
イスズも気にしない
ようにと思いこの日、1日を終えた


