イスズはゆっくりと立ち上がる




『私にも…神の声が聞こえる』


「そんなわけない…」


『お前に天罰を……って
お前は使者にはなれないって……」


「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ!!!
オレは神に選ばれたんだ!
ここの頂点に立って信者を得る!
これがオレが神に与えられた……っ」





その言葉と同時にイスズは
フシチョウに向かって走り出した





ドカッ!


「うっ……くは」


フシチョウを
蹴り飛ばし次々に攻撃を仕掛けていく




「っ……!はぁ、はぁ;」



バンッ!

ガンッ!

ドンッ!



手も足も出ない状態のフシチョウ…




「…………………」



最後は床にへばりつくように倒れ
黒いマントに包まれた顔が露わになった




『はぁ……、はぁはぁ

これがお前が神に与えられた結末だ
卑怯な真似してまで頂点に立とうなんて
神は許しちゃくれない……』




そう言ってイスズは教室を出ていった





「……っう、うぁ…うわああああああ」






フシチョウはイスズに敗北した。





薄暗い教室に1人
うめき声だけが鳴り響いたのだった…