『なるほど……』

「なんだよ、今更怖くなってきたのか?」

『いや、そうじゃない……
フシチョウは人間(普通)には見えなかった


私にとって
一番厄介な奴だろうなって思って』

「まぁ、俺も実際
あいつと闘ったことはないが…一つだけ
言えることは……”信じるな”だな」

『信じるな?』




ワシタカのゆう
【信じるな】の意味とは…




「フシチョウがゆう
言葉、全て間に受けんなってこと…
意味わかんねーだろあいつのゆう事
だから全部無視しろ、己だけ信じて
卑怯なことされても自分(理性)を持てっ」


『…………………』





イスズはワシタカの言葉を真剣に聞いていた


後から
「っ!、何言ってんだ俺…
お前にこんな長々と…喋らせんな!
この馬鹿女!っ;(焦)」
と、否定していた



『ありがとう』

「なんだよ、いきなり」

『いやなんとなく

前に言ってたよね
私は誰かを助けたり自分より強い、デカい
相手に立ち向かっていくって……

あれは、私だけの意思でできる事じゃない
いつだって周りに助けられてて
だからここまでこれてるんだと思う……』


「…………………」


『その助けてくれる周りの人達の分まで
私は上にいかなきゃいけない…
まぁ、そこには私の意思もあるけどね。

だからあんまり迷惑かけたくないんだよ…
彼奴らは尚更……(クス)

ワシタカ…お前の分まで
私は闘う、絶対にフシチョウを倒す』





それはイスズの真っ直ぐな想いだった



「ふっ(笑)」


クシャクシャ__
静かに耳を傾けてくれたワシタカは
ふっ(笑)と笑みをこぼし
イスズの髪の毛を乱暴にみだした




『ちょ……っ』


「俺にはなんとも言えねーけどよ
俺の為にも(ここまでしたからには)…
そしてお前の為にも勝つべきだ

頑張ってこいよ……イスズ(微笑み)」


『ワシタカ………うん!!!』






始めてワシタカが
優しく笑った顔を見た気がした




その笑顔に応えるように
イスズも笑顔で返事を返した