そんなイスズはワシタカと
人気の居ない廊下に向き合うように立っていた




「なんだ話って……」


『率直に申し出る…
私にお前の力を貸してほしい』


「………どうゆうことだ」


『簡単言えばワシタカの
あのスピードと力を私に教えほしい…

私のタイプに合うと思った
ワシタカのその闘い方に……

こんなカタチで
無理な願いだとはわかってる
だけど、もっと強くなりたいんだ』





イスズの話を静かに聞いていたワシタカ


そして口を開いた






「そんな簡単に”はい”って言うと思うか?」


『………………』


「つか、俺はお前に負けたんだ
そんな奴に闘い方を教えてほしい?
都合がよすぎるんじゃねーのか」


『…………っ…』


「何がお前に
そう思わせたのか知らねーけど
出直せ、お前は十分強ぇーだろ」





と、もう話すことがないワシタカは
イスズの横を通り過ぎ去っていく……




『………くっ;』




イスズは少し俯き、拳に力を入れ食いしばった



去っていったワシタカの方には
目もくれずそのまま階段を降りていった