あの3学期初日から一週間が経った頃
イスズはある人物を訪ね
オレスカ高に足を運んでいた
男子校に女が1人
珍しそうに見るやつが
前までほとんど居ない……
なぜならばイスズの存在が
この学校中の誰もが認知しているのだ
たまに面白半分と本気半分の野郎共が
イスズに喧嘩をふっかけにくるのだが
そんなものイスズにはなんの効果もなく
一瞬のうちにして打ちのめされた終了
カツカツ__
カツカツ__
イスズが廊下を歩くと
そこにいた者たちは自ら避け、道を開けていく
カツ__
イスズが立ち止まった場所そこは……
3学年の教室の前だった
ガラガラ___
シーーーーーン
教室のドアが開かれ中にいた者たちは
一斉にイスズの姿を捉える
ザワザワ__
一瞬の沈黙が今度は周りが
イスズに対してザワつきはじめる
そんなのお構いなしに
イスズは教室全体を目で追うように見る
そして見つけた人物……
『いた……』
そう小さな声で囁き
その教室に足を踏み入れた


