そんなこんなで放課後。


結局あのまま、教室には戻らずにギャーギャー騒いでた。



この空気は久しぶりだ。


『さて、行きますか』


「おー……」






『………………なんでみんなまで準備してんの?』



「俺らも行く」


「くぅちゃん、何しでかすかわかんないしねwwwww」



素直に、葉月が心配だって言えばいいのに。


『んじゃ、行くよ。』




んー…………行くよ、とは言ったけど。



『歩きだよ?』


「え?なんで?」


『移動手段ないもん』


「ねーちゃんねーちゃん!俺バイクある!!」


『えっマジ?わーい!バイク〜♪』



そうだよね、覇狼だもんね〜


単車くらい持ってないとね〜





「俺らのもある」



『覇狼勢揃いですか。みんなで走るですか』


「あぁ。」



『目立つですだよ』


「気にすんな。」



なんて俺様なの春樹。


私は大量の視線にシカトを決め込めるほど、心臓に毛が生えてません。



「誰も生えてねぇだろ〜」



『そういえばおれんじ、お名前は?』