あの子が蒼くん…。
想像もつかなかったな。


「おーい。咲愛?またぼーっとして。目の前壁。鼻が折れても知らないからね。」


「へ?」


ボン!



「い、いったぁぁあ!硬い!痛い!鼻取れる!」


鼻に激痛が走った。
おもいっきり壁にぶつかった。


「だから鼻が折れるよっていったじゃない。まだ蒼くんのこと気にしてるの?」


「うんー。なんか変な感じ。もう一度あいたいな。」


「1年だったんでしょ?いいこと教えてあげよっか?あの子バスケ部入るらしいよ。」


汐音のいいという意味は
初がバスケ部に所属していて、
あたしは試合や練習試合の時
なぜかしらマネージャーみたいな存在で
呼ばれるからである。


「えぇ!バスケ部ー!?う、嬉しい…。」