…ぽん。


あたしはぶつかった拍子に後ろへ倒れそうになった。


それを引っ張り上げてくれた。


「すいません。大丈夫ですか?」


顔を見ると、なかなか整った顔立ちをしていた。


「あ。大丈夫です。」


「あ、そういう意味じゃなくて。いや、そういう意味でもあるんだけど。さっき、三年生に絡まれてましたよね?」


見られてたんだ。
なんとも恥ずかしい。


「心配ありがとうございます。大丈夫ですから!」


あたしは顔を赤くして、その場から立ち去った。